ある日、知人からこんな誘いを受けました。
「名古屋から師匠(※仮称)が来てビジネスセミナーやるんだけど、どう?」
参加費もかからず、気軽に聞くだけでOKという話だったので、「暇つぶしになるなら行ってみるか」と軽い気持ちで参加を決めました。
■ セミナー当日:いきなり2000円徴収!?
会場に着くと、受付でこう言われました。
「お名前をご記入ください。そして、参加費として2000円いただきます。」
…え?無料じゃなかったっけ?
腑に落ちないものの、波風立てたくなかったので支払いました。
■ 最前列&PC禁止の謎対応
案内された席はなぜか最前列。「メモ用のものを持参してください」と聞いていたので、ノートPCを広げたところ…
「PCでのメモはNGです。セミナー内容の持ち出しは禁止なので…」
と言われ、代わりに紙とペンを渡されました。
「セミナー内容を持ち出し禁止ならメモ自体もダメでは?」「録音もNGなら入場時に持ち物検査するべきでは?」そんな疑問が浮かびつつ、モヤモヤしたままセミナーがスタート。
■ セミナーの構成:3部作でMLMへ誘導
- 『金持ち父さん貧乏父さん』とD&Bレポートの紹介
- NuSkin製品の性能を「実験」でアピール
- NuSkinで稼ぐ方法の紹介(販売員勧誘)
要するに…「ビジネスオーナーになろう!そのためには評価の高いNuSkin製品を使って稼ごう!」という、よくあるマルチ商法(MLM)への誘導セミナーだったわけです。
■ 実験コーナーの茶番感
登壇者は「元スタバ店員」と名乗る女性。いろんな他社の化粧品を使って実験を始め、
「これもアルカリ性ですね~」「でもNuSkinは弱酸性なんです!」
と、ひたすらNuSkin製品を褒めちぎる内容。
さらに、
「経皮毒は子宮や肝臓に蓄積するから、他社製品は危険です!」
と、科学的根拠のない不安を煽る発言の連発。「医者でも研究者でもないのに、体のこと語ってんの?」と内心ツッコミが止まりませんでした。
■ 稼ぎ方の仕組み=ほぼネズミ講
NuSkinの「ビジネスモデル」は以下の通り:
- 自分で商品を購入して効果を実感
- 会員登録して販売員になる
- 商品を販売し、自分より下の販売員を増やす
つまり、自分の下に人をつけて紹介・販売を連鎖させるMLM構造です。
このセミナーを通して伝わってきたのは、「あなたも販売員になって、私を稼がせて!」という雰囲気…。正直、気持ち悪さを感じました。
■ 消費生活センターに相談してみた
納得できない点が多すぎたので、消費者センターに相談してみました。
▼ 指摘した内容
- セミナーの目的を明示していなかった
- 実態はMLM勧誘を含むNuSkinの販促
- 事前説明なしで参加費を徴収された
▼ 回答されたポイント
- 特定商取引法や消費者契約法に抵触の可能性あり
- NuSkinが関係しているなら、領収書の発行義務あり
- 比較広告・根拠のない医学的説明はNG
- NuSkinの利用規約違反の可能性多数
■ 結論:このグループには絶対に関わらない
MLM自体は合法ですが、こうしたグレーな手法で勧誘してくるグループには絶対に関わらない方がいいです。
トラブルが起きても、責任はすべて「個人事業主であるあなた自身」に降りかかります。
私は関係を断ち切って終わりにしましたが、今後もしつこく勧誘されたらはっきり断ることをおすすめします。
■ 最後に:あなたも気をつけて
今回の件で思ったのは、「自分には関係ない」と思っていても、MLMの勧誘は意外と身近に潜んでいるということ。
もし似たような誘いがあったら、一歩引いて冷静に判断してください。